はるちゃんの介護日記

06.婆ちゃん、家に帰る。

 施設から帰った日、義母は家の中の様子を見て、涙を流し「スマン、スマンありがとう」と何度も何度もくりかえしていました。私も良かったと、ホッと胸をなでおろしました。
 義母は、家の中で杖を使って自由に動きまわれるようになっていました。私が一番心配していた散歩も、自分で出かけることが出来ました。女学校卒業以来60年近く続いている、月1回の同窓会にも出かけてゆきましたし、大好きな病院通いも自分でバスに乗って通っていました。
 食事も、朝は用意しますが、昼と夜は作っておいたおかずを台所から、自分で適当に選んで食べてくれます。
 何か仕事をしてもらって動いてもらおうと、玄関のあがりかまちの掃除と我が家の猫の世話をお願いしました。毎日、忘れずにキチンとしてくれます。時々「ネコのエサがもう無くなるから買っておいて」とか「ふきそうじ用洗剤を買っといて」とか、本当によくしてくれました。
“でも”リハビリは続けてほしかったし、お風呂のこともあったのでディサービスに行ってもらいました。いつも一人で散歩もつまらないかもしれないと、散歩のために訪問看護をお願いしたこともありました。
 この時期は、時々お出かけの送迎を頼まれたりもしましたが、比較的順調でした。
少しずつ、生活がスムーズに回り始めると、義母も私たちも早く元の生活にもどろうとあせってしまうことが多くなってきました。お互いにイライラして言い合いになることが、時々起きます。
ついこの間、軽くすんで良かった良かったと、手をたたいて喜んでいたのにと、反省することもありましたが…。お互い、ルーズになってきていました。
 時々“アーッ、ダメだ、もっと協力してあげなくては、優しくしてあげなくては”と、自分を奮い立たせるのですが、長続きせず、またイライラしてしまいます。
 それでも比較的良い調子で近所の人たちからも「お婆ちゃん、元気になられましたネー」と言ってもらって、少し気が楽になったりしていました。
 人間って忘れることは、早いですネ!
 わずか、数ヶ月前の喜びをすっかり忘れていたように思います。(はる)


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