ドクターXの独り言

高血圧の薬とグレープフルーツジュースのこと

 みなさん方の中には血圧が高くて、血圧を下げる薬「降圧剤」をお医者さんから処方されている方があると思います。最近はお医者さんのところで処方される薬にも、薬局で処方される薬にも薬の名前や飲み方、副作用などについて丁寧に書いてあります。そんな中にグレープフルーツジュースと一緒に飲まないでくださいと書いてある薬があるの、お気づきでしたか、それは私たち医者がカルシウム拮抗剤と呼ぶ薬です。具体的な名前はアダラート、ペルジピン、ニバジール、バイミカード、バイロテンシン、カルスロット、ノルバスク、アムロジンなど、現在多くの高血圧の方狭心症の方が服用されている薬が含まれます。
 このカルシウム拮抗薬は、ちょっと難しい話になりますが小腸と肝臓に多く存在するシトクロムP450という酵素によって代謝されその効果が消失または減弱することが知られています。グレープフルーツジュースの中に含まれるフラノクマリンという物質はこのP450という酵素の働きを強力に阻害し、そのためにカルシウム拮抗薬の消化管からの吸収は増大し血圧低下など本来の作用が強く出ることが知られています。つまり血圧の下がりすぎによるふらつきなどが出るということです。
 また、この現象はそれぞれの薬剤によって少しずつ程度の差が見られます。同時に摂取しただけでなく、しばらくたって服用しても同じような効果が出るとも言われています。出来ましたらグレープフルーツジュースはカルシウム拮抗薬服用中の方は日ごろから飲まれないほうがいいと思います。
 このように、飲食物の中には薬とさまざまな相互の効果を示すものが知られています。今回のグレープフルーツジュースについてはお医者さん方、薬剤師さんにはよく知られていていますが、それ以外にも食べ物、サプリメントの中には薬との併用でさまざまな効果を示すものがあります。心配な方、一度主治医、薬剤師さんと相談してみてください。


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