ドクターXの独り言

高齢者と栄養について

 高齢者の方には、肺炎を怖がる方が沢山いらっしゃいます。この原因が栄養不足だといわれるとびっくりされるかもしれません。栄養不足が体を守る免疫力の低下につながりひいては、肺炎などの感染症にかかりやすくなるのです。高齢者のうちの約3分の1の方が低栄養状態にあるという栄養学者もいるくらいです。年をとるにつれ筋肉の量も減少し、全体としての筋肉量の低下から消費されるエネルギー量も減少します。筋肉の低下はエネルギーの減少だけでなく糖質、脂質の燃焼の減少も起こします。体のなかで消費されるエネルギーの減少は食欲の減退をきたします。運動した後にはおなかが減るというのと逆の状態が高齢者では起こっているのです。また、代謝の減少は水分の減少もきたし、高齢者においては容易に水分の枯渇、すなわち脱水症状をきたしやすいのもこのあたりに原因があるのです。また、食事の摂取においても、入れ歯があるために食欲の重要な部分である歯応えがない、味覚障害がある、嚥下障害があるなどの原因も加わりさらに低栄養状態に拍車をかけることとなります。
 では、どうしたらいいのでしょう。まず、水分の摂取に努めること、食欲の増進のためにおいしいものを食べるということ、過度の減塩食は高齢者においては食欲の低下をきたします。今最もよいとされているのは、塩分控えめの和食です。そうです。今まで高齢者の方々が若いころから親しんで食べておられた郷土料理を、少しだけ塩分控えめにしていただいたらいいのです。


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