ドクターXの独り言

認知症について

 昨年から行政用語としての「痴呆症」は「認知症」という言葉に変更になりました。以前から「ボケ」とか言われて、年をとってもなりたくない症状としてはナンバー1ではないでしょうか。よくボケるくらいならころっと死んだほうがましだと言われるお年寄りの方がおられますが、そういう方はボケが出てもご自分では決してボケを認めようとはされません。自覚症状が出ないのが認知症の特徴でもあるのです。症状の発現は短期記憶の欠落など本人も認めないような軽微な症状から発症し、失禁、徘徊なども生じます。進行すればアルツハイマー病などの場合人格破壊まで起こってしまいます。
 現在厚生労働省の発表によればわが国で認知症の患者さんの数は160−170万人前後とされ、今後さらに増加し、20年後には65歳以上の高齢者の10人に一人は認知症という恐ろしいデーターも出ています。以前は脳血管障害を原因とするものが多かったのですが最近はMRI,PETなどの発達により以前脳血管障害と考えられていたものが実はアルツハイマー病であった可能性が指摘されています。また、PET,MRIなどの画像診断により軽度のアルツハイマー病が診断されるようになってきました。幸いアルツハイマー病については塩酸ドネペジルが、臨床でも広く用いられ長期間にわたる認知症の進行を抑制すうることが知られるようになりました。最近物忘れがある、近所に行ったら帰る道がわからなくなった、よく物を盗まれたという、こんな症状があれば一度専門医(神経内科)もしくはかかりつけ医に相談してください。


 おいらくネットホームへ戻る  

ドクターXインデックス