ドクターXの独り言

名医ってなに?

 最近テレビでは神の手とか、ゴッドハンドとかいって、さも手術というのは、名医に執刀してもらわなければ治らないようなことをいっています。最近のマスコミの医学、医療に対する報道は、はじめからの思いこみ、先入観が強すぎる感じがします。単に一人手術がものすごくうまい先生がいたとしても、その先生が年がら年中手術をして助けられる人数なんてものはたかが知れています。むしろ、全体のレベルを考えれば100点満点の200点の先生が一人いるより、90点の先生を多く作るほうが、国民の健康、生命を守るには理にかなっているとおもいます。
 およそ症例数の多い、都会の病院であれば消化器、呼吸器などの主要科であれば手術の成績には差はありません。きわめてまれな、また特殊な技術を必要とする病気たとえば脳腫瘍などに対しては、もともと患者数が少ないのだから専門家もすくないので、確かにゴッドハンドと呼ばれるような専門家が必要であるかもしれません。私の身近にも近所のお医者さんで早期胃がんと診断され、どうしてもということで東京がんセンターを受診され、「どうしてはるばるここまでこられましたか?」と丁重にことわられたかたがいます。早期胃がんなどは大都会のがんセンターに行かないでも、地方の拠点病院であればその手術成績はさほど変わらず、むしろ術後の通院などを考えれば、地元の病院がいいに決まっています。
 
むしろ早期胃がんなどは大学病院、がんセンターなどでは、手術自体が極めてまれということも知っておいてください。
 大学病院、がんセンターというのは、一般病院では治療の困難な患者様が紹介されていくところで、初診の患者様が受診されるところではありませんし、そのような方が受診されますと、本来受診されるべき人の邪魔になってしまうこともあるのです。むしろ、週刊誌、テレビに出るような名医に診てもらうことより何かに時に気軽に相談できるかかりつけのお医者様をもたれることを勧めます。


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