ドクターXの独り言

慢性腎臓病(CKD, Chronic kidney disease)について

 最近メタボリックシンドロームという言葉が、よく新聞紙上で見かけられるようになりました。これは将来動脈硬化の進展から、脳梗塞、心筋梗塞などの病気を起こす予備軍をさし、男性で腹囲85cm、女性で90cm以上の方のことです。
 一方、近年軽度の蛋白尿などの腎疾患の存在を示す指標が3ヶ月以上にわたって続く病態を慢性腎臓病と定義し、この病態は最終的には末期腎不全(人工透析)致死的な脳血管障害などを引き起こすことが最近の研究で明らかになってきました。また、この慢性腎臓病は治療を行えば治る病気であり、治療法が存在することがわかってきました。現在慢性透析患者は全国で26万人を超え、さらに毎年1万人が人工透析に導入されています。国民の500人の1人が透析を受けていることになり、決してまれな疾患ではなくなっています。透析にかかる費用は年間で1兆円を超え、医療費増大の原因ともなっています。
 また、最近食生活の欧米化、運動不足などの生活習慣の変化から糖尿病腎症から透析に導入される方がどんどん増えています。現在末期腎不全患者を減らすことは待ったなしの状況となっています。このような状況から、疾病の責任学会である日本腎臓学会は、本年度より一般の開業医、専門以外の先生方を対象としてCKDガイドラインなるものを発案するとともに、全国の各地区で啓蒙活動を行っています。まだ、現段階では一般の方々への具体的な活動は行っていませんが、蛋白尿を以前から指摘されているのに、何の治療もされてない方、また、糖尿病があるのに未治療の方、このような方はぜひ一度医療機関への受診を進めます。


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