ドクターXの独り言

後期高齢者医療制度と特定検診について

 テレビ、新聞で後期高齢者医療制度についての記事が出ない日はありません。特に問題視されているのは今までより保険料が高くなるということ、年金から天引きされることこの2点ばかり言われているようです。確かに低い額の年金で何とか生活しておられる高齢者の方にとっては、早く死ねといっているのに等しい法律です。
 まだ、今の段階では明らかになっていない点がこの法律にはもうひとつあるのです。実は昨年まで各医療機関で受けられていた老人健診が特定検診と名を変え後期高齢者(75歳以上のお年寄り)のうち高血圧、糖尿病、高脂血症などで現在医療機関に通院されているかたは受けられないということになっているのです。医療機関では毎年のように7月になって窓口に検診を受けにこられてもお断りせざるを得ないそういう時期がもうすぐそこに来ようとしているのです。おそらく窓口では大混乱が生じると思われます。場合によっては医療機関が誹謗・中傷されるようなこともありえると思われます。厚生労働省の試算では、75歳以上で医療機関に通院しておらず検診の対象になる方は、昨年のほぼ5%とわずかな数の受診者であろうといわれています。
 つまり、75歳以上のお年寄りには検診を行ってもお金を使うだけで、なんの延命効果もないと政府は判断しているようです。私たち医療の現場では過去老人健診で異常を発見されて命拾いをされた方はたくさんおられます。人生まさに100年といわれようとする時期に逆行するようなこの制度政府も考えてもらいたいものです。


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