記者ノート

「映画」って、いいな〜

 最近、いい映画に出会ってなぜか気分がいいのです。何を観たかというと、島根県民会館が毎月1回開いている名画劇場での「インアメリカ」。そして、木次町のチェリヴァホールでの「猟奇的な彼女」です。
 名画劇場は、県民会館が独自にもう20年以上続けているもので、しかも単館系の作品をかけてくれるからこの地方では棄てがたい、いや、無くなっては困る存在なのです。チェリヴァホールも定期的に映画をやっていますが、今回は新たに始めるアジア映画シリーズの第1弾でした。
 さて、この2作品、それぞれ何がよかったか。ま、理屈じゃないし、しかも手前勝手な感想になってしまうのを恐れずに言わせてもらうと、 「インアメリカ」は、登場する子どもの姉妹がすごい。家族の絆が切れそうになったその都度、妹が事故で亡くなったお兄ちゃんに3つのお願いを、していくのです。息子の事故の責任を背負う母、息子を忘れられない父、そしてエイズ患者まで絡み、子どもの純粋さと大人・親の狡猾(こうかつ)?さを対比させていくのです。
 「猟奇的な・・・」は、今一番元気がある韓国映画。たまたま出会った男女の、題名からするとどうってことのない展開なのですが、追い打ちをかけるようなユーモアのセンス、どっかで観たようなシーン、そして、しっとりさせてくれるのも忘れない。日本映画ではこうは撮れないと思わせるサービスたっぷりのニクさ。私の韓国感を転換させるのに十分なものでした。
 映画は、ストーリー、映像美もありますが、やはり脚本のできが大切です。2つの作品とも内容、手法は違いますが、それにしても「うまい」。映画って、その国の現在の文化や風俗、もっといえばその国の価値観さえ教えてくれのです。あらためて知らされました。そんな、こんなで得した気分にさせてくれる(私だけとしても)映画って、本当にいいものです。
  上映作品を巡っては、興業館(映画館)との調整も大変だと聞きますが、この2つのホールだけでなく、全国的にもみても圧倒的に映画観賞の機会が少ないわが島根で、頑張って自主事業で映画を掛けてくれている公共施設に感謝です。島根県下20市町村程度が上映会場となる「しまね映画祭」も今年で13回を数えるようです。 暇な時、近くのホールで映画が掛かっていたら出掛けてみてください。それが、島根から良質な映画の灯を消させない力になる、と思って。(俊)


  

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