(3)「松江余談」

松江まちづくりプロジェクト編  
松江今井書店発行 
定価1,575円(本体1,500円+税)

 本書で取り上げている項目のほとんどが、明治以降の松江の人事風物について書かれたものである。書き手は青年会議所のメンバーを中心とするいわば素人で、歴史などの専門家によるものではない。そのことが素人らしい好奇心と新しい発見の驚きにあふれる内容となっており、共感できる点が多く、文章も堅苦しくなく読みやすいため、平成元年の発行より8刷を重ねている。
 松江に今も残りながら注目を集めることのなかった物や、人にスポットを当てて、松江の歴史を振り返り、その中から松江の良さを再発見し、未来の松江はどうあるべきか方向性を探ろうという視点に本書全体が貫かれており、近代松江の変貌の中で一生懸命に生きてきた人々の血の通った市民史とでもいうべき内容となっている。

松江余談