お茶と健康

日本のお茶の歴史

 今回は ちょっと お茶の歴史、特に 日本のお茶の歴史を もう少し掘り下げてみましょう。
 わが国では 約1200年も前から お茶が 飲まれていたようです。
 お茶が日本史に現れるのは、西暦729年 奈良初期、天平の時代 聖武天皇が お茶を飲まれたことが 奥義抄(おくぎしょう)という書物に 書かれています。ただし、この奥義抄(おくぎしょう)は 西暦1100年頃に書かれた記録(つまり、400年後に書かれた記録なので)日本で最古のお茶の記録とはいうものの 信憑性がないのが残念です。
 その後、西暦805年頃 平安初期 延暦の時代に 唐から来たお坊さんの 最澄(さいちょう)や 西暦 806年頃 同じく平安初期の大同の時代の空海(弘法大師)もお茶を飲んでいたと、伝えられていますが、これまた 密教のため、言い伝えで、記録が はっきりしません。
 確実な記録としては 西暦815年頃 平安初期 弘仁の時代に 僧 永忠(えいちょう)が 近江のぼんよう寺で 嵯峨天皇に 差し上げた事が 初めてのしっかりした記録のようです。
 その後、西暦1191年(鎌倉初期、建久の時代)に 有名な栄西禅師(えいさいぜんじ)の「喫茶養生記(きっさようじょうき)」で はっきりとお茶の効能が 記録として出てきます。ちなみに この頃のお茶は 抹茶(今からすると非常に苦い抹茶)です。
 さて、ちょっとここで 歴史をストップして、タイトルのもう一つ「健康」をテーマにこの「喫茶養生記」を見てみましょう。「喫茶養生記」では「茶は養生の仙薬なり、延齢の妙術なり。山谷これを生ずれば、その地、神霊なり。人倫これをとれば、そのひと長命なり」とあり、また後半部分に「種々の薬は 各々一種の病の薬なり、茶は 万病の薬となる。」とまで、お茶を絶賛しています。つまり、昔の人には 茶は不老長寿のための「仙薬」だったのです。
 この380年ほど後の李時珍の本草網目には、「茶は苦く、甘く、微寒にして毒なし。臓器曰く、茶は苦く、寒なし、久しく食すれば人をして痩せしむ。また人の 脂を去り、人をして眠らざらしむ。」と、より具体的にお茶の効能を書いています。
茶(緑茶)が 「仙薬」として注目され続けてきたのは その葉に 他の植物にはあまり存在しないカフェイン(1.6から3.5%)と、カテキン類(11から17%)を含んでいたからです。お茶を飲むことによって、昔の人は 体験的に お茶を「仙薬」として認識していたのです。最後に カフェインとカテキン類の効能を書いておきます。

カフェイン 中枢神経興奮・眠気防止、強心、利尿作用、代謝促進
カテキン類 抗酸化、抗突然変異、抗癌、血中コレステロール上昇抑制、消臭、血糖上昇抑制、血小板凝集抑制、抗菌、抗虫歯菌 抗ウイルス

 

(有)中村茶舗 中村寿男


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