お茶と健康

厄除けのお茶、お正月に飲まれる「大福茶」の由来

 出雲地方では この12月10日あたりから お茶屋さんの店頭に「大福茶」が並び始めます。お正月の「おめでたいお茶」として、抹茶をはじめ、煎茶、梅干と結んだ塩こぶの付いた番茶など、いろいろな種類が「大福茶」として店先を 明るくにぎやかします。
 「大福茶」の由来は 古く「平安中期」にさかのぼります。天暦5年(約一千年前)京都の都に伝染病がはやり市民が苦しんでいた時、空也上人(くうやじょうにん)というお坊さんが 十一面観音像を自分で彫り、それを車に乗せ 市中を引きまわり、そして祇園の南林で釜をかけ、茶葉を煎じて その中に梅干と結び昆布を入れて、八葉の蓮華(れんげ)にかたどりして八つに割った青竹の茶せんでお茶を立て、仏前に供えてから 病人に飲ませたところ、たちまちに病気が全快、その伝染病も納まっていたそうです。当時の村上天皇も伝染病にかかっており、その茶で治され、その後 宮中では 毎年正月三ヶ月はこの茶を飲まれるのが吉例となったそうです。これが 王服(または皇服)と称して市民の間でも この慣習が広まっていきました。
 その後、このお茶は「厄除けのお茶」「福を招くお茶」として 同じ発音の「おおふく」で 字は「王服」から「大福」に一般的に用いられるようになりました。これが 今の「大福茶」になったのです。
 仙涯の有名な掛け軸があります。そこには3人の福の神が描かれ、川柳がかいてあります。 「三福を一服として大福茶」

(有)中村茶舗 中村寿男


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